2013年5月27日月曜日

第2ボタン



世界中のULOCOモンスターの皆さん

A HAPPY NEW YEAR





早いもので今年も半分が過ぎようとしています。


新しい出逢いもあれば

別れもある、、、。


先日、東京に住む親友が

久しぶりに里帰りして来ました。

彼が二十歳過ぎまで過ごした家に

新しい家主が決まったということで

最後に一目見ておこうと

最愛の奥さんにも

自分の大切な想い出を

見せておきたいとのことで


「今、羽田やけど20時30分に着くけん。」


と、

「お、おう、今からや?」





彼の実家を見て

彼の通学路をウロウロして

別に何の想い出もない

こ洒落たラーメン屋に行って

我が母校に行った。


最近は世の中的には部外者に厳しいので

さすがに校内には入れないと思ったのだが

私のインテリジェンス溢れる

育ちの良さのおかげで

すんなりと入れてもらえた。



自分達の過ごした教室

ベランダ

渡り廊下

音楽室

科学室

トイレ

部室

下駄箱

階段の突き当たり

体育館、、、。

まるで、タイムスリップしたようだった。





校長先生の卒業式の最後の挨拶が終わった。

下級生、親族、先生達に見送られながら

手拍子の中、体育館から退場していく、、、。


涙を流す女子生徒達

最後迄ふざけている男子達、、、、。




卒業式は決して悲しいことだけでは無い。

もう逢えないということを

勇気にかえて

「3年間好きでした。第2ボタンを下さい。」

の甘酸っぱい儀式が始まる。




早速、クラス1のモテ男は

花束を抱えて

制服のボタンを全部取られて

校門のところで写真撮影会をしている。



仲のいい連中達が

「早く、帰ろうぜ!」

と、誘いに来る、、、。

そいつらの胸元にはボタンが無い!!



「お、おう、、。ちょっとトイレ行ってくる、、、。」






慌ててトイレに駆け込み

誰も居ないのを確かめ

第2ボタンを引きちぎった、、、。


何事も無かったかのように

仲間のもとへ走って行く、、、。



「おっ!誰に取られたとや?」

と、余計なことを聞く奴等、、、。



「えっ、あれたい、あれ、、、。」

しどろもどろでアワアワしていると



下級生の女子が2人で

俺のほうに小走りで近づいてきた

そのうちの1人の女子が

真っ赤な顔をして


「第2ボタン下さい、、、。」


俺はとっさにカバンの紐で

第2ボタンの辺りを隠し

ズボンのポケットから

さっきの第2ボタンを握り締め

「おっおう!!」

と、威勢よく赤ら顔の

カワイイ女子に手渡した、、、。



「ひゅーひゅー」


と、仲間達にひやかされてると

「ん?お前、ボタン1つしか減ってないやん、、、?」

と、余計なことを、、、、。






卒業式が終わりしばらくして

学校から卒業写真が送られてきた。

ついこの間のことなのに

なつかしいな~と見ていると


ぜんぜん違うクラスの集合写真に


何故か、親父が写っていた、、、。



これもイイ想い出、、、?





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