2012年4月2日月曜日

ウロコノフ






高学歴の私は大学でロシア語を専攻していた。


ロシアの女性は綺麗で

グッドプロポーションな人が多く

スタイル的に私にバッチリ合うと

思ったからだ。





初めての講義の日

いつもより多めに

ジェルを髪につけて

念入りに逆立てて

スクラブ洗顔もちゃんとして

講義に臨んだのである。





ロシア語はあまり人気が無いのか

200席はある広い講義室には

20人いるかいないかの生徒で

閑散としている。



まあいい。


ライバルは少ないに越したことは無い。

あまりガツガツしてるのは

格好悪いので

クールに後ろの方に陣取って

傍観しようときめた。






ガラッとドアが開いた。




流暢な日本語で

「ハイ、ワタシノナマエハ、エミルデス。」

と。






丸々とした

外国のおじさんが立っていた。






まーそんなもんだよなと

冷静を装い

講義室を後にした。




ロシア語で名前を書けたら

単位が貰えたらしいが

自分に厳しい私は

女子生徒の多いスペイン語に

代えたのは

ここだけの話である。











ULOCOWORKS